ええ顔に生まれたやつは親に感謝せえよ

ええ顔とは、一概にイケメンや美人のことを言っているわけではない。

 

 

第一印象は3秒から5秒の間で決まる。3秒から5秒で相手のことなどわかるはずはないが第一印象はその短い時間の中で決まり、その後の聞き手の受け入れ態勢にひどく影響する、良くも悪くも。

 

超短時間の中で人を判断してしまうのだから恐ろしい話ではあるが、何が人を判断するのかというと視覚情報だ。もちろん長くても5秒ほどしかないのだから話の内容で判断したりすることはない。どれだけあなたが人を見た目で判断しないと言い張っても無意識化の中で勝手に判断されてしまう。

そして、この人は話しやすそう、怖そう、裏がありそうなどという風に印象が形成されていく。

 

悲しくも現実にはこういう事実がある中で、ええ顔の人はこの第一印象でマイナスのイメージになることは限りなく少ないだろう。

何がいいかは言葉では言い表せないが、"何か、良い人そうな人"。

例えば芸能人でいうと笑福亭鶴瓶明石家さんま、僕の所属している軽音団体でいうとT.H氏などが当てはまるだろう。

 

彼らは何もしていなくてもいい人にみえる。T.H氏は実際にとてもいい人ではあるが、彼がとてつもない悪巧みをしていたところでそれに気づける人間はまずいないだろう。

 

そしてこれがどれほどメリットのあることなのか、第一印象で損している人達はよくわかるだろう。新しいコミュニティに参加した時、周りに知り合いもいない中で自分をアピールすることができるのはみてくれと話の内容、声のトーンなどになるわけだ"何か、良い人そうな人"達はそれが努力によるものではないのならたやすく新しいコミュニティに参加できる。

 

"何か、良い人そうな人"だけでなく、"何か、賢そうな人"なども上記と同じような状態を作り出すことができる。

"何か、賢そうな人"が言った発言はそうでない人の発言より正しいと思われやすい。

 

メラビアンの法則というものを知っているだろうか。メラビアンの法則とは、話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれを研究と実験に基づいて数値化したものである。

 

言語情報とは、話し手が発する言葉そのものの意味や、言葉で構成される話の内容の事を指す。この言語情報を使ったコミュニケーションを「言語コミュニケーション」「バーバル・コミュニケーション」とも呼ぶ。

 

聴覚情報とは、話し手が発する声のトーンや大きさ、また、話し方(口調)や話す速さ(テンポ)などを指す。

 

視覚情報とは、話し手の表情や目線、そして態度や仕草、また見た目などを指す。身体言語(ボディーランゲージ)と呼ばれる事もある。この「視覚情報」、そして先ほど述べた「聴覚情報」を使ったコミュニケーションを「非言語コミュニケーション」「ノンバーバルコミュニケーション」と呼ぶ。

 

これらを数値化すると、実に55%を視覚情報がしめる(ちなみに言語情報は7%、聴覚情報は38%である)。そしてこれは、相手を判断するときに半分以上見た目で決まるということを意味している。

これは非常に残念な結果で、例えば、全然優秀じゃないけどとても優秀そうな見た目をしている人と、とても優秀だが見た目がアホそうな人がいたとして、何か頼み事をするときに人は前者に頼みがちになるということである。それでは頼み事をする人はせっかく能力のある人が近くにいるのにそれを利用するチャンスを失ってしまうことになる。

 

だからと言ってこれを変えることは難しい。じゃあこれから第一印象やイメージだけで決めつけるのではなくちゃんと中身を見てから決めようと思っても、無意識化で行われる判断に人の意識はついていけない。

 

 

唯一できることといえば、"そういうことがある"という認識をすることだ。