入院は地獄やし点滴打ったら意識飛んだ

たった一泊二日の入院生活は地獄だった。

 

入院の理由は親知らずだがそれについてはこちらからみれるので割愛。

 

kench-ry.hatenablog.com

 

 

問題は入院。

初日昼から絶食、水分すら取らせてもらえない。夜はお風呂に入れず周りのおじいさんたちの気配により睡眠不足。タバコ禁止。やっと出てきた食事は5分粥。

 

 

 

 

 

朝から病院にいくないなや点滴を身につけられる。  注射を怖いと思ったことは一度もない。もっと怖いことは世の中にたくさんあるし痛みも擦り傷の方がよっぽど痛い。

 

 

 

10時に病院に着いたが12時まで手術ははじまらないみたいなので病室で待機。

 

 

 

退屈だ。普段家にいるときは基本的にギターかパソコンを触っているだけなのだが、病室にはギターはもってのほか、パソコンすら持ち込んではいけないらしい。精密機器が多いからだろうか。体の中に機器を埋め込んでいる人に悪影響を及ぼす可能性があるからだろうか。

 

 

仕方なく従っては見たものの向かいのおじいさんのベットがあるカーテンの向こうからはカタカタとキーボードをタップする音が聞こえてくる。パソコン以外にあの『カタカタ』という音は聞いたことがないが、大丈夫なのだろうか。時が過ぎるのをひたすら待つ。

 

 

 

 

12時だ。そろそろ呼ばれてもいい頃だろう。

 

 

 

13時、ナースくる足音がする。僕の前にもう一人親知らずの手術を受ける患者がいるみたいで、その手術が長引いているからもう少し待っていてほしいとの連絡だった。だとすれば病院に着いて早々断食をする必要はなかったのではないか。とてもお腹が空いた。お茶でいいから飲ませてほしいと言いたかったがカラカラの喉からは何も言葉が出なかった。

 

 

 

14時、もう待ちくたびれた。Youtubeを見続けることだってそんなに容易なことではない。ラファエルの更新頻度はぼちぼちだ。

 

 

 

15時、休日だったら何もしてないことに焦る時間だ。そして本当に何もしていない。お姫様はおやつの時間、僕は何もしていない。

15時を過ぎちょっとしたところで、またナースの足音が聞こえてきた。期待はしていなかったがやっと手術の順番が来たみたいだ。

 

 

初めての手術の響きで僕は完全に、あのドラマで見た手術室の光景を夢見していた。

が、通されたところは歯医者によくある普通の椅子だった。正直ガッカリだ。

それに何故かわからないが手術する人が4人もいる。僕の口の中に手は頑張っても2つしか入らないというのに。助っ人にしても多すぎるだろう。

 

後で聞いたところによると大学病院というのは下っ端が付き人のように取り巻いているところらしい。これだけはドラマで見た通りだった。

 

 

『それでは眠くなる薬を入れていきますね』

点滴が入れ替えられた。事前に話は聞いていて、麻酔のようなものらしい。人によって効き具合は変わるらしいが眠るというよりは、意識はあるままで感覚がなくなるものだと聞いていたので手術の工程を見ることができるのかと少し興奮し、少し怖かった。

 

 

そして眠くなる点滴と交換したところで僕は寝た。全然寝た。寝るんかい。

起きた時には歯は抜けていて口の中は血まみれだった。しかしあまりにもグロテスクな自分の口内を見てこれは寝ていて正解だったのではないかと思った。

 

 

時刻は17時、部屋に戻って待機。1時間はご飯も飲み物もダメらしい。医師が来て様子を見て判断を下すようだ。

 

 

 

18時、医師が来た。大丈夫そうですね、ご飯を食べてもいいですよ。医師が言う。

僕はすぐさまお茶を飲んだ。

 

 

 

そしてその後にご飯が出てくる。5分粥に味噌汁、ヨーグルトと変な煮物みたいなやつだった。

口の中が痛過ぎたのでとりあえず味噌汁の汁だけを飲んでいた。ヨーグルトは食べたが5分粥は生理的に受け付けなかったので食べなかった。あれは完全に白い水。

 

 

 

 

お風呂も入れないみたいなので寝る。正確には寝ようと試みる。しかし僕は絶対ねれないのがわかっていたし折角の入院で寝てたまるかという意味のわからない想いがあった。今思えば普通に寝てた方がよかっただろうと思う。

 

 

 

 

どうせ口内も痛いし慣れない環境で寝れないのが目に見えていたので電話をする。通話室のコンセントに充電器を挿し、充電をしながら電話をしていた。携帯を変えてイヤホンジャックがなくなってしまったので充電してイヤホンをつけてを繰り返していた。

 

 

 

 

 

気づいたらもう21時を回っていた。21時に点滴を取り替えると言う話を聞いていたのでこれはまずいと思ったが点滴がなくなっていなかったのでおかしく感じたが腕を見たら納得した。と言うのも血が管から逆流していて点滴の流れを妨げていたのである。点滴に慣れていない僕はとりあえずナースステーションに向かいことを話した。

 

 

すると、ナースは大丈夫ですよと自信満々に頼りない返事をし点滴を入れ替えた。正確には入れ替える前の注射をした。

 

 

 

 

そして僕は倒れた。

 

 

 

注射の勢いがよく、僕が全身に注射の中の液体が体内に回り回ってくるのをひしひしと感じていた時に意識が朦朧して目が覚めたら目の前に天井が広がっていた。

 

 

 

完全に意識が飛んでいたらしい。

 

 

僕はどうやら貧血気味らしく、注射の時に血液が薄まったか熱が急激に冷めたか僕の体は異常事態になっていたらしい。電話の相手は心配していた。

 

 

 

点滴が怖くなった、が体力回復の点滴を打たれた。倒れた直後だったので猛烈に怖かった。今は点滴の時間やないやろ。

 

 

 

そして点滴を終え1日を終えた。

 

 

 

 

 

 

こんな地獄の入院。一泊二日でよかった。二泊三日なら発狂してたし三泊四日なら地面を這っていただろう。

 

 

昨日友達が少年院に10ヶ月くらいなら余裕そうと言っていたが絶対無理だと確信した。1日だって拘束されたくない。第一何もすることがなくてイライラするのにタバコが吸えないと言う状況に僕は耐えられそうもない。

 

 

入院はいいものではない。けどこれも入院したからこそわかるものである。

入院するまでは早く入院したいとまで思っていたのだから。

 

 

 

一度してみるといい。地獄やから。 

 

 

 

※地獄度には個人差があります